道を切り拓く女性リーダーたち ― 「想いとこれから」
フジボウグループのさらなる女性活躍推進を目的とし、座談会と懇親会が行われました。
働き方や性差について、リーダーシップについてなど、忖度無し・本音ベースの熱い議論が展開されました!
6名の女性リーダーによる自己紹介
ジャーマン:私は社外取締役としての視点で、フジボウグループのさまざまな職場で働く女性の皆さんが、安定して働きながら活躍できる環境づくりをサポートしていきたいと思っています。私たちが生きているのはまさにダイバーシティやグローバル化が進んでいく時代であり、フジボウにも女性や外国人の社員が増えていくのが楽しみです。女性の皆さんのリーダーシップに感謝しており、今日は「女性パワーと連携力」について話してみたいです。
佐藤: 2022年から社外取締役としてフジボウに仲間入りしました。別の会社にはなるのですが、男性社会で女性リーダーとして台頭することの難しさややりがいを最前線で体感してきましたので、皆さんの参考になるお話が出来ればと思います。「チャンスが来たら飛び込んでみる」がモットーです。
田渕:私は1996年に新卒で入社し、経理一筋です。財務経理部は男女比でいうと女性が多い部署です。経理という職種はお堅いイメージを持たれることが多いのですが、そうでもないです!秘密を知る機会は多いですけれど(笑)。仕事では数字に囲まれているので、プライベートでは読書などでリラックスし、メリハリをつけて働いています。
石井:私は1997年に新卒で入社し、立ち上げたばかりのB.V.D. Ladiesの商品企画と広告宣伝に携わりました。以来、アパレル関連の業務管理・企画・生産管理などを経て、現在は内部監査室の管理職として働いています。私生活では2回の産育休を経て、2児のママです。
喜樂:私は2009年に新卒で入社し、半導体向け超精密加工用研磨材の開発に携わっています。第二子産育休復帰後すぐに係長から課長登用の話を頂いたため戸惑いもありましたが、前向きに挑戦することに決めました。女性だけではなく外国人の方も多い部署であり、ダイバーシティの観点で気づきと刺激が多い毎日です。
竹内:私は2018年にキャリア採用で入社しました。人財戦略グループの課長として「人財」の採用と育成を担当しています。今は男性の方が圧倒的に多い会社ではありますが、だからこそ私たちの話に興味深く耳を傾けてくれるなど、実はチャンスの多い会社だと感じています。プライベートでは、3人の子育てに奮闘しています。
キーワードは「フレキシブル」な働き方
ジャーマン:皆さんがフジボウでキャリアを積むにあたり、印象に残っていることはありますか?
田渕:私は入社以来28年経理一筋。実を言うと他部署への異動の打診もありましたが、「経理を極めていきたい」という思いを会社が理解してくれました。専門性を高めながら着実にキャリアを積み上げていき、現在は財務経理部の担当部長として業務にあたっています。
竹内:私はキャリア入社ですが、実は臨月の時に最終面接を受けたんです!その際に当時の役員から、「一緒に働きたいので、我々は待っていますよ。入社は復帰後に落ち着いてから、いつでも大丈夫。3か月後だろうが1年後だろうが、人生スケールでみたら誤差ですよ。」と言われたことが決め手となり、フジボウに入社しました。「いつでも良い」と温かく仰って頂いたからこそ早くこの会社に貢献したいと思い、産後4か月で入社することにしました。入社後はひとつずつ結果を出すことで職位を上げていきました。新卒入社者が多い会社ではあるものの、キャリア入社者にも管理職の門戸が開かれていると実感しています。
石井:素敵なエピソードですね。私からあえて課題をお話させていただくと、現在当社では、制度はあるものの現実的に管理職は育児介護の時短勤務が取得しづらいというのが正直な所です。今後女性の管理職も増えていくことを想定し、会社としての仕組みや風土づくりが必要だと感じました。
ジャーマン:経理志望の思いを尊重して一筋でやらせてくれた話、臨月の女性に入社はいつでも良いですよと言ってくれた話、どちらも共通点は「フレキシビリティ」だと思います。女性社員のキャリアプランやライフステージに柔軟に対応する姿勢は有難いですね。逆に、管理職は時短勤務がしづらいというのは、私も今後の課題だと思います。管理職=男性という時代の名残りかと思いますが、今の時代に合わせて変化していく必要性を強く感じます。
竹内:全社員が仕事と子育てを両立できるような制度であるべきですよね。現在人事部で検討を進めております!
男性と女性の性差について
喜樂:前例が少ないからか管理職に上がるときに強く意思確認をされた印象があり、「女性管理職は扱いづらい」のかな・・・と。
ジャーマン:恐らく男性側に悪気は無いのだと思います。特にベテラン層の男性は、「女性=守ってあげる対象」という感覚を持っている人が多いのかも。
佐藤:「女性にはこの仕事はやらせない方が良いだろう」「女性はできないだろう」というのは優しさではない気がしますね。例えば製造現場において、重いものを運べるかは、性差だけではなく個人差もありますしね。男女関係なく、安全配慮が必要なのは変わりありませんが。
喜樂:工場ではフォークリフトの作業があります。以前は携わる女性はおりませんでしたが、最近はフォークリフトに乗る女性社員も出てきましたよ!少しずつですが、現場で女性が働くことへの認識が変わってきているのを感じます。
ジャーマン:男性は良かれと思って女性と仕事を分けている可能性もあります。女性から「やりたい!」「できます!」というアピールも必要ですし、アピールしやすい環境や仕組みづくりも大切ですね。
竹内:男性と女性の差で言うと、最近いくつか気づいたことがあります。保育園の送り迎えにおいて、朝はパパ率が高く、帰りはママ率が圧倒的に高いんです!男性の帰りが遅く、女性の帰りが早いことを象徴しているのではないかと感じます。バリバリ働きたいママだっているはずなのに・・・。
ジャーマン:それは面白い差ですね。日本は周りと歩幅を合わせることを大事にする文化がありますが、一方でグローバル企業にはそのような考え方はない。根本的に性差のないマインドが、個々の成長と企業の成長に繋がっていく。フジボウがグローバル企業として更に飛躍するためには、マインド面でも変化する必要がありそうですね。
佐藤:そうですね。フジボウは120年を超える歴史ある企業ですが、制度やマインドの面でさらなるアップデートが必要なのかもしれません。先輩方が積み上げてきたものを大切にしつつ、時代に合わせた会社に進化していきたいですね。また、男女関係なく年を重ねると直面する問題もあります。例えば介護。親の介護が必要な社員に対しては、会社として柔軟な考え方や社員同士で助け合う風土が醸成されることを期待します。
リーダーとして大切なこと
佐藤:私はマネジメントをする上で、必ず業績目標を部下と共有することにしています。共有するだけではなく、一番下の部下まで浸透しているかを確認するように心がけています。皆が仕事に「当事者意識」を持つ状態を目指しています。
石井:男女関係なく、大切ですね。
竹内:特に今の若い方は、「自分の仕事が何にどう繋がっているか」を知りたがる傾向があるように思います。言い換えると、「自社への貢献度を認識することがやりがいに結び付く」ということですね。目標設定の際には、メンバー同士、またメンバーと上司間で課題を共有することで、納得感が高まる可能性も。目標共有については各部の裁量に任されていますが、社内でもっとオープンにすべきではないかと思っています。
佐藤:リーダーとしてもうひとつ大事なのは、軸をブレさせないこと。施策は状況に応じて変更することもありますが、「これ!」と決めた軸だけはブレてはいけない。そうすることで、部下にも信用されるリーダーになれるのではないかと考えます。
ジャーマン:リーダーシップのパターンが多いほど良いアイディアが出てくるような気がします。皆さんには、女性リーダーとして引き出しを増やしていってほしいです。人の良いところは真似し、悪いところは反面教師と思えば、良いリーダーになれるはず。
全員:女性のライフプランはそれぞれ。もちろん、家族やプライベート重視のライフステージがあってもいい。ただ、「もっと働きたい」「ひと花咲かせたい」となったその時に、会社がチャンスを与えられる状態を目指していきたいですね。
終わりに
ジャーマン:本日は色々とアイディアが出てきましたが、男性側の意見も聞いてみたいです。そういえば、最近は社内でも弁当男子が増えてきていますね。若い男性は年配(ベテラン)の方と考え方が変わってきているかもしれません。このような懇親会に参加してもらえると、面白い意見が聞けるかも。
佐藤:それはいいアイディアですね。まだまだ話し足りない!次回は半日くらい欲しい(笑)
全員:本当に!次回開催が楽しみ!